ユーザーModのインストール方法はわかったが、殆どのModはインストールしただけでは英語のままだ。
よって、今回はMod Organizer 2でインストールしたModを日本語化する方法について解説しよう。
はじめに
前のガイドでは、3つのバグ修正Modをインストールしたはずだ。今回はそれらを日本語化してみよう。
バグ修正Modを日本語化するには、2つの方法がある。
・パッチを使う方法
簡単ですぐに終わるが、このサイトで紹介している他のおすすめModや、新しめのModの日本語化では使うことができない。
とりあえずバグ修正Modのみ、あるいはそれにコントローラー対応、快適化Modのみを加えて始めるつもりなら、これだけ見ればいいだろう。翻訳ツールを使う方法は、いずれ気になったら見ればいい。
・ESP-ESM Translator(翻訳ツール)を使う方法
ESP-ESM Translatorという翻訳ツールを使う方法だ。使い方を覚えなくてはならないが、日本語化できるModの幅を増やすことができる。
このサイトで紹介しているおすすめModや、新しめのModの日本語化は、ほとんど翻訳ツールの使用を前提としている。そのため、急いでなければこちらを試すことをお勧めする。
以上を参考に、どちらかの方法でバグ修正Modを日本語化しよう。
・パッチによる日本語化
・翻訳ツール(ESP-ESM Translator)による日本語化
(なお翻訳ツールを使う場合でも、パッチによる日本語化方法をざっと見ておけば、古い日本語化パッチを使うときに役立つはずだ)
パッチによる日本語化
まずはModの日本語化パッチ(Unofficial Oblivion Patch JP_XML *****.zip)をダウンロードし、中にあるUOP_JP.exeを実行しよう。
だが、これだけでは日本語化することはできない。
MO2では、ゲームフォルダではなく別の場所でModが管理されているため、差分適用フォルダとしてその場所を指定しなくてはならないからだ。
Modリストに並んでいるUnofficial Oblivion Patchを右クリックし、メニューからエクスプローラで開くを選ぼう。これでModのフォルダを開くことができる。
適当なファイルを右クリックし、プロパティを開こう。
以下のように、実際の場所が確認できるはずだ。
文字列を選択してから右クリックすればコピーできるので、そのまま差分適用フォルダの入力欄に貼り付けてもいいだろう。
なお、バグ修正Modのパッチは特殊なため、Unofficial Shivering Isles Patchフォルダ、Unofficial Shivering Isles Patchフォルダにも適用しなくてはならない(つまり計3回パッチを実行する必要がある)。
忘れずにやっておこう。
あとはゲームを起動し、このように表示されたら日本語化完了だ。
なお日本語化パッチには、Modが置かれている場所にコピーして実行するものもある。
以下のようにexeをコピーし、実行すればいい。
パッチを適用できない場合、まずはコピーした場所、差分適用フォルダを見直そう。
それでも適用できないなら、Modのバージョンがパッチと一致していない可能性がある。
Modの公開ページには古いバージョンのModが置かれていることがあるので、パッチと一致するバージョンを探すといいだろう。
パッチによる日本語化は以上で終わりだ。
当サイトでおすすめしているModを見てみたいなら、こちらに移動しよう。
ESP-ESM Translatorによる日本語化
ここからは、翻訳ツールであるESP-ESM Translatorを使った日本語化方法を紹介しよう。
まずは公開ページを開き、MANUAL DOWNLOADをクリックしてダウンロードしよう。
(ファイルが複数あるが、ダウンロードするのは一番上のESP-ESM Translator – Application only…だ)
ダウンロードしたアーカイブを展開したら、ESP-ESM Translator – Application only…のフォルダをどこか分かり易いところに入れよう。
このガイドでは、OB_TOOLSという専用の置き場所を作成し、そちらに入れている。
分かり易ければどこでもいいが、デスクトップや、ブラウザのダウンロード用フォルダに入れるのは紛らわしくなるのでお勧めしない。
次はダウンロードしたEETを、MO2に登録しなくてはならない。右側のリストを開き、編集を選ぼう。
ファイルから追加を選ぶとエクスプローラーが開くので、さっき移したESP-ESM Translator – Application only…のフォルダまで移動しよう。
そして中にあるEET4.exeを指定し、開くをクリックする。
するとこのように、実行可能ファイルの一覧にEET4が追加される。
右下のOKをクリックし、登録内容を確定しよう。
メインウィンドウに戻ったら、右側のリストからEET4を選択し、実行する。
EET:初期設定
初回起動時はこのように設定ダイアログが出る。まずは表示言語の設定だ。
Japanese(日本語)を選んでOKを押そう。
次はテーマの設定だ。項目を選ぶとウィンドウの色が変わり、プレビューができる。好きなテーマを選んだらOKを押そう。
最後はメインデータベースについて聞かれるが、後で設定するのでOKを押す。
以上の設定を終えれば、EETのメインウィンドウが開くはずだ。このウィンドウを使ってModを日本語化していくことになる。
実際に始める前に、もう少しだけ準備が必要だ。
まずはさっき後回しにしたメインデータベースを設定しなくてはならない。
JPMOD_GOTYのフォルダを開き、その中のESP-ESM Translator>BDDフォルダにあるBDD_Oblivion.eetファイルを、このようにEETの同名フォルダにコピーしよう。
(ゲームをインストーラーで日本語化した場合は、ZIPフォルダに残っているJPMOD_GOTY *****.zipを展開して取り出せばいい)
コピーできたら、左上の歯車アイコンをクリックしてオプションを開く。
またはファイル>オプションを選ぶ
オプションを開いたらデータベースタブに移動し、さっきコピーしたBDD_Oblivion.eetを指定しよう。
それと「Mod分析後、常に比較する」がチェックされ、有効になっているかを確認しておこう。
無効になっていると、本編と同じテキストが自動翻訳されなくなってしまうぞ。
あとは右上の×をクリックし、オプションを閉じればいい。
タイトルバーにBDD_Oblivion.eetと表示されたらOKだ。
EET:辞書による日本語化
EETの設定を終わらせたので、実際にModを日本語化してみよう。
まずはバグ修正Modを日本語化するために必要な、辞書ファイル(XML)を用意しなくてはならない。
こちらのページからUnofficial Oblivion Patch JP_XML 数字.zipをダウンロードし、XMLフォルダの中にある全ファイルを、EETのBases Persos>Oblivionフォルダにコピーしよう。
下の例では管理しやすくなるよう、さらにUOPというフォルダを作成してそちらにコピーしている。好きなやり方を選ぼう。
辞書を用意できたら、次はModのプラグインを開こう。右上のフォルダアイコンをクリックする。
またはファイル>ファイルを開くを選ぶ
エクスプローラーが開くので、オブリビオンのインストール先にあるDataフォルダまで移動し、Unofficial Oblivion Patch.espを開こう。
これがUOPのプラグインだ。
プラグインを開くと、読み込み時のエンコード選択画面が出る。
いま読み込もうとしているのは、日本語化されていない英語のプラグインなので、Windows-1252を選ぼう。
逆に日本語のプラグインを読み込むときは、shift_jjsを選ぼう。さもなければ文字化けしてしまうぞ。
OKをクリックすると、メインウィンドウにプラグインが開かれる。
まだ何もしていないのに、一部のテキストが日本語に翻訳されている?これはオプションで設定したメインデータベース(BDD_Oblivion.eet)の働きだ。
データベース内の原文、またはIDと一致しているテキストはこのように自動翻訳される。
ただしこれだけで全部対応できるケースは少なく、不適切な翻訳になる場合もある。今回のように辞書ファイルが用意されていたら、そちらを頼ろう。
それではプラグインに辞書を適用してみよう。まずは左上のロードアイコンをクリックする。
Bases Persos>Oblivionにコピーしたファイルのうち、Unofficial Oblivion Patch_英数字.xmlを開こう。
すると、ほとんどのテキストが緑色に変わったはずだ。これらは原文・IDが完全一致している翻訳で、実際に反映されるのはこれらだけとなる。
(つまり最初に見かけた青、黄色のテキストは、ゲームには反映されないということだ)
辞書を読み込んで、テキストがほとんど緑色で埋まっていれば、問題なく翻訳できていると言えるだろう。
あとは左上の矢印ボタンをクリックしよう。
またはファイル>翻訳を適用を選ぶ
出力時のエンコード選択画面が出たら、shift_jisを選ぼう。出力時に関しては、常にshift_jisで大丈夫だ。
OKを押すと、以下のように確認が入ることがある。これは現在の翻訳を辞書(つまりXML)として保存していないと言っている。
自分で一からModを翻訳している時は別だが、今回は他人の辞書ファイルを使っており、保存する必要がないのでいいえを選ぼう。
これでUOPのプラグインに翻訳が反映されたはずだ。オブリビオンを起動し、ニューゲームして少し待ってみよう。
自動追加されるアイテムがこのように日本語化されていたら成功だ。
UOPを日本語化し、実際に確認もできたので、あとは残りのModの日本語化だ。
MO2を開き、Unofficial Shivering Isles PatchとUnofficial Oblivion DLC Patchesを有効にしよう。
有効にできたらEETを開き、最初と同じようにプラグインファイルの選択画面(エクスプローラー)を開いてほしい。
今回はまとめて日本語化したいので、まず右下のフィルターをesm/esmファイルに変更し、プラグインだけを表示させる。
そして以下のプラグインを、Ctrlキーを押しながらクリックして複数選択しよう。
- DLCBattlehornCastle – Unofficial Patch.esp
- DLCFrostcrag – Unofficial Patch.esp
- DLCHorseArmor – Unofficial Patch.esp
- DLCMehrunesRazor – Unofficial Patch.esp
- DLCOrrery – Unofficial Patch.esp
- DLCSpellTomes – Unofficial Patch.esp
- DLCThievesDen – Unofficial Patch – SSSB.esp
- DLCThievesDen – Unofficial Patch.esp
- DLCVileLair – Unofficial Patch.esp
- Knights – Unofficial Patch.esp
- Oblivion Citadel Door Fix.esp(下の補足も参照)
- Unofficial Shivering Isles Patch.esp
数が多くて面倒だったら、DLC~Unofficial Patch.espは無視していい。
ただしその場合はいったんEETを終了し、MO2右側のプラグインリストから該当するプラグインのチェックを外しておこう。
こうすると当然バグは修正されなくなるが、DLC~のプラグインはどれも小物DLC用なので大きな影響はない。
開くをクリックすると、また読み込み時エンコードの選択画面が出る。
今回はプラグインをまとめて日本語化したいので、このセッションの間はこのエンコーディングを使用にチェックを入れよう。
こうするとEETを再起動するまでの間、プラグインを開くと自動的に同じエンコードが選択されるようになる。
今回のように、まとめてプラグインを日本語化したい時には便利だ。
複数のプラグインを開くと、このようにタブ別で表示される。
辞書の読み込みも、まとめて行うことができる。
一番左にある、すべてのModを開くタブを選択しよう。
そして先ほどと同じように辞書を開こう。ただし今回は、すべての辞書ファイルを指定してほしい。CTRL+Aなどで選ぶと簡単だ。
これによって、現在開かれている全プラグインに翻訳を読み込ませることができる。
補足:Oblivion Citadel Door Fix.espは、XMLを読ませていないのに翻訳される。 なぜなら本編と同じテキストデータしかなく、メインデータベースの自動翻訳だけで完全に日本語化できるからだ。このようなModは、プラグインを保存するだけでいい。
あとは矢印ボタンで保存しよう。この時にメッセージが表示されるが、はいを選んで上書きする。
保存時エンコードの選択画面でも、このセッションの間はこのエンコーディングを使用にチェックを入れておこう。
エンコードをshift_jisにするのも忘れないように。
翻訳の保存確認がまた出てきたら、他人の辞書を使ったのですべていいえを選ぼう。
こうすると「いいえ」をまとめて選んだことになる。
全てのプラグインを日本語化できたら、辞書による日本語化は完了だ。よくがんばった!
(プラグインを複数保存すると日本語化できない場合、このガイドを確認してほしい)
前にも言ったように、Modをインストールしたり日本語化した後はソートを実行し、プラグインを適切な順番に並び替えておこう。
その他の日本語化
場合によっては翻訳がtxt、csvファイルとして提供されていることがある。
パッチや辞書より、こちらは手順が複雑だ。なので軽く紹介するだけに留めよう。
txtファイルの場合はConstruction Set(CS)で日本語化しなくてはならない。これは公式のMod開発ツールで、オブリビオン本体と同時にインストールされる。(MO2ならメインウィンドウ右側のリストから選択できる)
WikiのMod作成ページを参考にするといいだろう。
csvファイルの場合はWrye Bashで日本語化しなくてはならない。
これはMO2と同じMod管理ツールで、仮想化はできないが便利な機能が揃っている。
そのうちの1つにNamesの「インポート」があり、これでcsvファイルの翻訳を取り込むことができる。
なお、新しめの翻訳ならeetファイルの場合がある。これはEET用の辞書で、上で説明したXMLファイルとまったく同じように使うことができる。
まとめ
Modの日本語化方法はこれで終わりだ。おすすめModを見たいなら、以下のページを開こう。
・おすすめMODとよく使われるツール
もし上記のページで紹介されていないModを日本語化したいなら、以下を読んでもらいたい。
日本語Modの違い
日本語Modとはゲームの英語テキストデータを日本語に差し替えてくれるModで、OblivionJPModWikiで公開されているJPWikiMod(名詞英語)、しとしん版日本語MOD(名詞日本語)という2つのModがこれまでの主流だ。
だが最初の日本語化ガイドで導入してもらったのは、このサイトで公開されているJPMOD_GOTYとなる。これは主流Modとは違い”スカイリム準拠”になっているため、ゲーム本編の各名詞(NPCやアイテムの名前など)が英語になったり、見慣れないものにならないことが利点だ。
もっとも欠点もある。JPWikiMod、しとしん版向けのMod翻訳ファイルを使うと、名詞が食い違ってしまうということだ。
たとえばJPWikiMod向けでは、名詞が英語になってしまう。残念ながら、これは自分で翻訳するしか解決方法がない。
しとしん版向けでは、名詞は日本語になるが、JPMOD_GOTYと異なるものになる。
(デイドラ⇒ディードラ、アルゴニアン⇒アルゴニア人、ベラドンナ⇒ツルナスなど、大量の差異が生じる)
だが、こちらは以下のページを参考にすれば解決できるだろう。
もし上記の点を解消したいなら、以下のページにも目を通してほしい。
・Modの翻訳をJPMOD_GOTY準拠にする